ドイツ滞在記~前編~

「ドイツ、おいでよ!」この一言からはじまった3週間のドイツ旅。そこで見たドイツの日常、出会ったすてきなひとたちのおはなしです。

 

안녕하세요~!はじめまして。新しくライターに仲間入りさせていただきました、コリ科1年生です。よろしくおねがいします!初めての記事ということでドキドキですが、今回は去年の夏にドイツに3週間ほど滞在したときのことを、前編後編に分けて書いていきたいなと思います。

 

                                               

 

「ドイツ、おいでよ!」

 

 

 

高校時代、カナダに短期留学していたときにルームメイトだったドイツ人の女の子(以下Kとします)から突然こんなメッセージが届いたのは、長かった受験期を乗り越えた3月でした。私の答えはもちろんイエス。彼女とその家族に会いに行くこと、そして彼女たちの普段の生活を知ることは、受験が終わったらまずやりたいことの1つでした。その後新しい生活のバタバタの中で春はあっという間に過ぎ去り、8月。格安の南回り航路の航空券を握りしめ、ひとりドイツへと向かうこととなりました。

 

 

 

私が最初に降り立ったのはドイツ南部の都市ミュンヘン。実はKの住む街はもうすこし南に下がって、スイスとのほぼ国境にあるコンスタンツという小さな街(コンスタンツ公会議!)なのですが、せっかくなら!ということで最初の1週間はミュンヘンに住むKのおばさん、Mさんのお家に滞在することになったからです。

 

ミュンヘンはベルリン・ハンブルクに続いてドイツで3番目に大きな都市。街のいたるところにあるビアガーデンやビアホール、そこで昼間から巨大なジョッキ片手に歓談を楽しむ人々、立ちならぶ教会やオレンジ屋根の建物・・・と、みなさんが「ドイツ」と聞いて頭に思い浮かぶであろうものがぎゅっと詰まったような場所です。そして、街がとてもコンパクト。観光目的であれば1日で有名どころはすべて回れてしまうと思います。

 

 

 

んなミュンヘンの街ですが、少し中心部を離れるとベーカリーやカフェ、小さな市場、そして人々の暮らすアパートメントが立ちならぶ生活感あふれる風景が広がります。今回お世話になったMさんも6歳の娘さんと2人、ここで暮らしていました。

 

 

 

彼女たちと3人で過ごした1週間、ゆったりとした時間の流れの中でいろいろな「日常」を体験させてもらいました。朝起きて、みんなでのろのろミューズリを食べて、市場に買い物に行ったり、近所をお散歩したり、Mさんの仕事仲間とお茶したり・・・。6歳の娘さんと「Ja(はい)」と「Nein(いいえ)」と「das(これ)」の3単語を駆使して3時間ぶっ続けで神経衰弱をしたりもしました。

 

 

 

 

 

この中で感じたのは、Mさんや、街で暮らす人々の、「1つ1つを大切にする気持ち」です。家族と共にする食事やそこでの会話、趣味の時間、友達との会話、近所の人たちと交わす挨拶。こんな「当たり前」の1つ1つを楽しみ、大切にする。これは私自身、慌ただしい日本の生活の中で忘れてしまっていたことかもしれません。

 

                                       

 

そのほかにも、週末がちょうど女の子の7歳の誕生日だったので、こっそりMさんとプレゼントやケーキの用意をして、近くのビアガーデンでバースデーパーティをしました。親が子どもの成長をよろこぶ姿はやはりどこの国でも同じように、幸せに満ちたものでした。

 

 

 

 

 

ところでこのMさん、子どもが生まれてすぐに旦那様を病気で亡くされた後、シングルマザーとして一人娘を育てる一方で、某世界的有名雑誌のトラベルライターとして世界中をびゅんびゅん飛び回っているなんともパワフルな女性です。そして、何より印象的だったのが、彼女が何度も何度も、「私は自分の仕事が大好き!この仕事をしてる自分を誇りに思う。」と言っていたことでした。また、トラベルライターという職業を選んだ理由を、「自分が住むドイツ以外の世界を知ることが大好き。そして何より今は、愛する娘に、自分の世界が全てではないと教えてあげたい。国際関係っていろいろ難しいけれど、何よりも実際に相手を見て、知ることが大事。」と語ってくれました。

 

 

 

実は、私はMさんと初めて会った瞬間、「今までみた女性の中で一番きれい」と思ったんです。あの時の息をのむような衝撃を私はこの先忘れないと思います。なぜだかわかりませんでしたが、これは外見的なことではなく(もちろん容姿もとてもきれいな方でしたが)、内からあふれ出る「美しさ」だとその時直感的に感じました。今となっては、あの「美しさ」は自分や自分の家族、日常の何気ない生活、自分の仕事、他の国の人々やその人たちの日々の営み、すべてを心から愛し、大切にし、誇りに思う彼女の心から来ていたものなんだな、と確信しています。

 

 

 

 

以上、ドイツ滞在記前編でした!後編では舞台がコンスタンツに移ります。最後に、Mさんのトラベルライターとしての印象的な言葉で締めくくります。

 

 

 

"The border is always your mind, not a geographical one."

 

 国境は地理的なものじゃ無く、いつだってあなたの心なの。

 

 

ここまで読んでくださりありがとうございました!

 

 

(文・松井日奈子)