ほくめも 北欧メモリアル

初めて北欧を旅したのは大学2年生のときだった。フィンランドはヘルシンキから始まり、ノルウェー・オスロ、ベルゲン、デンマークのコペンハーゲン、スウェーデンはストックホルムと4か国を周遊した。

 

わたしが初めて北欧という地域に興味を抱いたのは高校2年生のころだった。学校の図書室はもちろん、近所の図書館から北欧に関するありとあらゆる書籍を狩り尽くすように借り尽くし、夏休みの間中ずっと読みふけっていたことを覚えている。元来飽き性で、熱しやすく冷めやすい質の自分が8年もの間、あのころと変わらない熱量で北欧に対する関心を燃やし続けているのは、我ながら奇跡と形容してしかるべきだと思う。きっと前世では北欧に暮らしていた猫かなにかに違いない。

 

はじめまして。外国語学部ロシア語専攻15卒のBBです。将来の夢は外大に北欧言語専攻を設立することです。

 

そんな私が北欧に初めて旅行したのは大学2年生のときだった。フィンランドはヘルシンキから始まり、ノルウェー・オスロ、ベルゲン、デンマークのコペンハーゲン、スウェーデンはストックホルムと4か国を周遊した。憧れの国々を周ったことは今なおこのうえなく幸せな思い出であるが、今回はこの場を借り当時の思い出を振り返るとともに、みなさんにも北欧周遊の疑似体験を楽しんでいただけたらと思う。

 

・ヘルシンキ(フィンランド)

たった数日滞在しただけでこのようなことを言うのは無責任かもしれないが、ヘルシンキという都市のおおらかさというか、よそ者の身でもほっとするようなあたたかさを感じる雰囲気は他の北欧諸都市にはない良さだと感じた。ノルウェー・デンマーク・スウェーデンを周ったあと最後にまたヘルシンキに一泊したのだが、不思議なことに空港に到着した瞬間「帰ってきた…!」という安心感に包まれ、思わずただいまと言いたくなってしまったことをいまでも鮮明に思い出す。

 

スオメンリンナ島の看板
スオメンリンナ島の看板
スオメンリンナ島の大砲
スオメンリンナ島の大砲
スオメンリンナ島の大砲
スオメンリンナ島の大砲
観光名所としても人気のスオメンリンナ島。ひとけのない一面の雪の中、ぽつりと佇む大砲にどこか悲哀を感じる。24時間365日、変わらずなにを見つめるのだろうか。

ヘルシンキ大聖堂
ヘルシンキ大聖堂
空の青、雲の白、雪の白、大聖堂の青と白。フィンランドの国旗を連想させる色。またいつかフィンランドを、ヘルシンキを訪れる機会を得たならば、そのときは心の中でただいまと言いたい。

・オスロ(ノルウェー)
北欧の中でも特にノルウェーにもっとも強い関心と憧れを抱いていたため、オスロに足を踏み入れた日にはついにこのときが、と心ふるえた。しかしその感動もつかの間、地図を片手にスーツケースを引いた観光客丸出しの姿が目立ったのか、気づかぬうちに背中になんらかの液体をかけられるという予想だにしないいやがらせを受けてしまった。オスロの第一印象が残念だったことは事実ながら、いまも関心と憧れはわたしの胸の内から消えてはいない。

オスロの街並み
オスロの街並み
休日にもかかわらずまったく人のいないオスロ市内の様子は、東京の人ごみを見慣れた立場からすると新鮮である。首都の休日がこんなに閑散としていて良いものか…。

フグレン
フグレン
東京にも支店を出したらしい、オスロの有名カフェ「フグレン」で通りを眺めながら休憩。おしゃれ女子がインスタグラムにアップするおしゃれ写真のように撮影することができたので満足である。
・ベルゲン(ノルウェー)
オスロからベルゲンへの移動は列車を利用した。やや時間はかかるが、車窓の景色を眺めながらの移動はなかなか風流なのでおすすめしたい。
ブリッゲン
ブリッゲン
世界遺産でもあるベルゲンのブリッゲン地区。天候にも恵まれ、まるで観光地で販売されているポストカードのように撮影することができたので満足である。

ベルゲンに来たならばなにを差し置いても絶対に絶対に絶対に登ってほしい、そしてフロイエン山から見下ろす景色をぜひ実際に目の当たりにしてほしい。わたしはここで生まれて初めて、景色を見て感動のあまり息が止まるという体験をした。綺麗だとか美しいだとかそんなこともなにも考えられなくなり、ただただ目の前にある景色を目に映すことだけで精一杯だった。その日以来、わたしは死んだら遺灰をフロイエン山の頂上から撒いてくれというのを遺言にしようと固く心に誓っている。


・コペンハーゲン(デンマーク)
コペンハーゲンで一番驚いたことは、信号が赤から青に変わる際、点滅せずにいきなり変わることである。のんきに渡っていたら急に赤になって慌てて走る、というのを何度も体験した。コペンハーゲントラップである。他の4都市と比較すると都市全体の狭さや人口密度はもっとも東京に近いように感じたが、それでもやはり「北欧っぽい」ゆるさを感じる空気があって過ごしやすい。
偶然にも衛兵の行進を見ることができた。もふもふ。
偶然にも衛兵の行進を見ることができた。もふもふ。

どこかベルゲンのブリッゲン地区と似ているニューハウン。日本ではあまり見られない、カラフルな建物が文字通り隙間なく並んでいる様子はなんだかおもちゃのようでかわいらしく、一歩歩くごとに写真を撮りたくなる。


・ストックホルム(スウェーデン)
事前にガイドブックなどをたくさん読んで下調べしていても、現地に着いて初めて知ることは多い。ストックホルムにおいて、それは圧倒的に喫煙の街ということだった。特に地下鉄への入り口はどこも喫煙所と化していて、当時嫌煙家だったわたしにとってはイメージとの乖離に衝撃を受けた。しかし、自分の中に抱いていた勝手なイメージを壊されることもまた、旅行の醍醐味でもあるだろう。

ガムラスタンの隅にひっそりと佇むちょっとレトロな公衆電話と、見るからに甘そうな、そして実際甘さがさらなる甘さを呼ぶほど甘いケーキ。こちらのホットホワイトチョコはかき混ぜてから飲まないと最後の甘さに喉がやられてしまうことを、後世のために書き残しておきたい。


いかがだっただろうか。特におすすめ観光スポットを紹介したわけでもなく、役立つ情報を盛り込んだわけでもなく、ただただゆるく思い出を追ってみたにすぎないが、少しでも北欧っておもしろそうなところだなあということが伝わっていたら幸いである。では、またどこかで。

(文・BB)