ユニーク外大生 第5回

「英語、大キライだったんですよ。でも、英語さえ話せれば、もっと楽しい世界が広がっていくんじゃないかって」

英語科3年 加藤大貴さん

 

きっかけは、小学4年生のときの友人の一言。「ボーイスカウト、やってみない?」地元岩手の川の生態調査に参加して野外活動の楽しさに目覚め、以来盛岡第5団に所属して活動を続けている。

現在は18歳~25歳が所属する最年長の部門「ローバースカウト」の全国組織「全国ローバースカウト会議」の議長として、全国のローバースカウトをまとめるべく努力している。

 

 

ボーイスカウトとは、「野外活動を通して健全な青少年を育成し、より良い世界を創る」ことを目的として1907年にイギリスで創始された運動のこと。現在世界スカウト機構には164の国と地域が正式加盟し、約3,000万人のメンバーが活動している。インドネシアなどの一部の国では小学校入学と同時にスカウトメンバーになるシステムが導入されるなど、世界規模ではますます盛んになっている同運動だが、日本での知名度は依然として低い。

 

 

加藤さんにとって、スカウトでの活動は人生における選択と密接に結びついている。

「英語、大キライだったんですよ」そう言って笑う加藤さん。

外大に入るなんて、想定もしていなかったという。

 

高校1年生の夏、スカウトの国際交流活動の一環としてイギリス・スコットランドへ派遣された。世界15ヵ国から青少年が集まり、3週間にわたって野外キャンプや市内観光、ホームステイ体験などさまざまなプログラムに参加した。集まった参加者は人種も国籍も多種多様。共通語は英語だった。

「同年代を見ていても、日本人が一番英語を話せていなかった。これはまずいな、と思って」。

 

危機感と同時に、世界共通語としての英語のパワーも身をもって実感した。英語さえ話せれば、世界中の人とコミュニケーションがとれるのではないか。「もっと楽しい世界が広がっているんじゃないか」と思った。その思いがそのままモチベーションに直結し、帰国後は英語を猛勉強。外語大の最難関・英語専攻に入学を果たした。

 

 

将来は地元岩手県で英語の教師になることを志していたが、近頃は一般企業への就職も視野にいれている。「いろいろ経験を積みたいと思って」。

スカウトの最年長部門を率いる存在として、さまざまなプログラムを主体的に計画・実行するなかで身についた企画・運営能力。PDCAなど、通常社会人が学ぶビジネスの基本も自然に実践してきた。

「一からプログラムを計画するのは大変だけど、それ以上に学ぶことも多いし、なにより楽しいんです。自分がやりたいことをやれますから」。

自分で考え、主体的に行動する姿勢は、この先どんな仕事を選ぶにせよ、まちがいなく役立つだろう。

 

スカウト活動の魅力は、なんといってもそのチャンスの多さだ。「能力で選別するということは基本的にないんです。やりたいことはなんでもチャレンジさせてもらえる環境が整っている」。

 

ハイキングから野営大会、ラフティングなど、スカウトの活動は様々だ。就職後も、指導者としてスカウト活動に関わり、次世代の子どもたちを育てていきたいと考えている。

 

 

「日本のひとたちに、ボーイスカウトについてもっと知ってほしい。街中で制服を着ている子どもたちを見かけたら、どんなことをしているんだろうって、ちょっと立ち止まって考えてみてくれたら嬉しいですね」

 

ボーイスカウトでの加藤さんの活動の様子

 

 

(文・三橋 咲)