留学生と『炊飯器』【第2回】

人口13億人。そんな国、中国に生まれ育った1人である留学生の彼は何を思うのか。「爆買い」「キラキラネーム」そういえば、中国人から見た中国ってどんなものなんだろうか...

 中国と言えば何が頭に浮かぶであろうか。最近で言えば、「爆買い」などという単語がよく耳に入るようになってきた。そんな中国が現代の経済にどのような影響を与えるのか。また、これからの世界情勢にどのような影響力を持ってくるのか。

そういった点に、新たな視点から鋭いメスを入れていく....なんて言う気はさっぱりないので、今回は食堂で100円のケーキをほおばっている上海出身、リー・イチ君にインタビュー

 

例のごとく、インタビュー相手の本名はふせるという方針なので、リー・イチという名前もテキトーにつけてもらったものである。なんでも彼が子供につけるとしたらイチという名前がいいそうだ。インタビューなのでしかと彼と向き合おうと私も天ぷらそばを食いながらじつに綿密な取材を行った。とりあえず「名前」というのが話題に上ったのでそのことについて聞いてみた。日本では、キラキラネームと言われるちょっぴり大胆な子供の名前がインターネットで話題に上っている。「中国でもそういうのあるの?」

 

 

 

 「あーあるよ。キラキラネームっていうか風水?っつーの」

 

 

 

風水という言葉が出てきてよく分からなかったのでくわしく聞いてみると、どうやら中国では風水に基づいて子供の名前を決めるということがあるそうな。つまり、名付けの時に、縁起が良い悪いとかを気にすることが結構よくあるらしい。縁起が良い名前というのは別に悪くなさそうなのだが、どうやら風水にこだわりすぎて無理やり漢字を当てた結果それはちょっと・・・みたいなことになっているもよう。

 

聞くと風水を優先して男の子に“如女”という名前を付けたという例があるそうな。意味も読んで字のごとく「女性のように」である。そんな悪い字面には思わないけども、まあ確かに小さいころなら名前でからかわれたりはするのかもしれない。ホントはもっと色んな名前を教えてくれたが若干ヒワイだったため割愛。(友達の中国人に聞いてみよう!)

 

 

 

そしてやっぱり最近の定番なので抑えておこうと思って“爆買い”についても。リー君の親戚も日本にくるたびに爆買いをしているのである。ただリー君。彼は爆買いに対して疑問を持っていた。

 

 

 

 「家電製品とかさ、日本で買っても結局、MADE IN CHINAじゃん?買う意味わからん。っていうかそんな金あるならもうちょいいいとこ行けば・・・?」

 

 

 

 さっそく爆買い全否定である。そんな爆買いの定番と言われるのが炊飯器。彼も、ごたぶんにもれず中国に帰国しようとするたびに親戚から炊飯器を2、3台頼まれるらしい。そして彼はまたもや炊飯器爆買いに対してパンチを繰り出す。

 

 

 

 「ってか日本の炊飯器が良いか知らんけど、ご飯がうまいかどうかは米次第じゃね・・・?」

 

 

 

とんでもない核心を突かれた気がしたが、こう言われると一人暮らしにもかかわらず、「ご飯はおいしくなくちゃネ!!」と象印極み炊き35,000円5合炊きを勇んで買った私が浮かばれないので聞き流すことにした。

 

 

 

そしてたまたまインタビューをしていた日が中国では端午節であった。つまり端午の節句であり、日本では子供の日として祝日になっているが、中国では特に子供とは関係ないとのこと。リー君ここで疑問が

 

 

 

 「あのーなに?鯉のぼり?あれってなんで何匹もつけてあんの?なんか意味あんの」

 

 

 

あんまり考えたことが無かったが童謡の『こいのぼり』では大きいのがお父さんで小さいのが子供と歌われているのを思い出したので、そう伝えると

 

 

 

 「え・・・?じゃあ離婚したらどうするんだよ。」

 

 

 

 鯉のぼりの親権問題までは知らん。

(文・三木建五郎)(題字、イラスト・栗)