奔流中国~乗馬キャラバン~

日本全国の大学構内に貼られている謎のポスター「奔流中国」。その全容を暴くべく単身乗り込んだ、阿部航平が赤裸々に紡ぐ手に汗握る冒険譚第一弾!!!

自分を除き、東京外国語大学生史上誰も参加していないと思われる奔流中国。紙は貼ってあるのだけれど、これは怪しくないのか?気になるけども…なーんて参加を迷っている老若男女の背中を千尋の谷へ突き落とすほどの力で押していくべく、私は筆を走らせるのです!!

 

              ///そもそも奔流中国とは!?///

奔流中国とは、代表者の張宇さんが中国の学生と文化にふれ合うことを目的とし、始まったNGO団体であります。私が参加した乗馬キャラバンだけでなく、シルクロードをこれまた馬でかけるグレートキャラバン。チベットへ鉄道で旅するもの。と旅の目的と趣向はいくつかあります。その中で私が参加した乗馬キャラバンは夏期間におよそ4回ほど開催されており、冬にも同じ内容のものがあります。参加人数は1回でおおよそ30人前後?多い時は50人に及ぶそうで、私たちの時は24人でした。費用は、乗馬キャラバンならおおよそ手数料、滞在費…などなど込み込みで20万しないほど。移動、中国滞在日数合わせて11日、うち乗馬期間は3日ほどになるツアーなのであります。

 

もう行きたくなったでしょう?

過去に参加した人の中にあまり楽しくなかったという人がいるならこう言いたい。「あなたがいけない!」と。

 

 

 

あれは忘れもしない2015年4月何日かでありました。

ショートビジットという幾多の手続きを経らなくてはならない壁に早くも挫折し、初めての海外進出へのあてを失い、血眼できっかけを探していた、青々とした心を持っていた浪人生、わたくし阿部航平が、当大学の利点である一人一つずつ割り当てられるロッカーを確認しに行ったときに、このツアーとの出会いがありました。

目の当たりにした道を埋めつくさんと散乱するハガキサイズの紙、紙、紙、紙。

皆が捨てていく紙に一人釣られた者がおりました。私です。「む?お!乗馬!なにこれ!いくべー!」

かくして私は初の海外、ヨーロッパだと思った私の「初めて」を中国に捧げることになったのでした。

 

眠い目をこすり池袋発の夜行バスへ乗り込みいざ!難波へ!初めての大阪、行き交う関西弁、逆側通行のエスカレーター、御堂筋線、千日堂前…ここは外国か!!同じ島国の中でも未知の発見はたくさんです。

 私がこれから行くのは大陸部、中国です。初めての大陸部、未知も未知です。いったいどんな魑魅魍魎云々に会えるのか、ワクワクでいっぱいでした。そんなこんなで私の好奇心は高尾山ほど高く屹立していたのでした。

 

これから11日間ともに過ごす、全国から集まった馬に乗りたがっている一握りの聖人君子とその他阿呆と変人、23人と初めての顔を合わせ、一同船に乗ります。そうです。中国への移動手段は船なんですよ!!

全てが刺激的!!きゃー!なんて思っていたのも束の間、海の上を漂う私たちの会話は出会って3秒で…いや、2時間ほどで尽きてしまうのです!!2泊3日の船旅、思っていたよりハードモード!!

一度は諦めかけていた笑顔あふれる船上の生活…しかし、黄河の影響で移りゆく海の色を確かめ、己の人生を振り返り、互いに語らい、友情を固く結び、夜光虫の光に歓声をあげ、船以外の光のない中で月光の明るさを確認し、何も考えずボーッと海を眺める時間があるのもこの旅の醍醐味なのであります。

 たんと大陸の空気を感じ、これでもか!というくらいに大陸の地を踏んだのちその暑さに早くも挫折しそうになりかけました。熱い!夏の上海はまごうことなき夏!

「あちー!あちー!」

長距離電車までには時間があるので上海近郊を散策です!

この時訪れた田子坊にて見つけたオカリナ屋さんで、草原で奏でるべくオカリナを購入しました。早々に新世界界隈の散策を終え、いよいよ長距離電車に揺られ、北京の左上あたりに位置する内モンゴル自治区内にある呼和浩特(フフホト)へとむかいます。

 

呼和浩特への鉄道の旅はほぼ1日であり、もちろん風呂などという贅沢なものはありません。そして運悪く私含め3人が一行と離れたところへ飛ばされ、ワイワイと会話にも混じれず寂しく1日を過ごすことになってしまったのです。1人は早々に睡眠を決め込み、スヤスヤ。残った2人がお互いに田子坊でハーモニカを買っていたのが不幸中の幸い。草原でみなを心酔させるほどの演奏をするべく、電車の連結部分にてオカリナの練習をひたすらに2人でおこなっていました。

なにもずっと栄光ある孤立を極めていたのではありませぬ。寂しい思いを悟られぬように会話に混ざり、その他の時間で惰眠を貪りつつ、次の目的地である呼和浩特へと向かって行ったのであります……。続く

 

 

ツアーの締め切りが連載日と近いので記事より先に聞きたいことがあれば直接聞いてくださいな。持ち物の工面など、細かいことは後の掲載にて。余す所はありますが全身全霊をかけお話させてもらいますぜ。

 

(文・阿部航平)